電子証明書を解説する

http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/ITPro/SEC_CHECK/20040603/1/
大事なのはここやね
公開鍵暗号では,ユーザーが作成した一対の秘密鍵と公開鍵のうち,秘密鍵を保持し,公開鍵は文字通り公開する。公開鍵から秘密鍵を知ることはきわめて困難とされている。そして,公開鍵で暗号化したものは秘密鍵でのみ復号することができる。つまり,人物Aの公開鍵を使って暗号化した文書は,秘密鍵を持つAだけが復号できる。この性質は文書などの暗号化に利用できる。


 また,秘密鍵で暗号化したものは公開鍵でのみ復号することができる。この性質は電子署名に利用できる。例えば,人物Aの公開鍵で検証できる電子署名は,その公開鍵のペアとなる秘密鍵を持つAだけが施せる。


 ここで問題となるのは,「その公開鍵が本当にAのものか」ということである。誰かが「Aの公開鍵」と偽って公開しているのかもしれない。そこで,「その公開鍵は確かにAのものだ」と証明してくれる第三者が必要となる。それが,電子証明書の発行者(CA,Certificate Authority:認証機関,認証局)であり,その発行者が正当性を認めた公開鍵が「電子証明書」である。電子証明書には公開鍵が含まれていて,それ自体が「その公開鍵はAのもの」と認める証明書となっている。」