The Goal
あっという間に読み終えてしまった。ここに書いてあることはどれも「そんなの常識ジャン」で済まそうと思えば思えることである。最近この手の啓発本を見てつくづく思うのだが、常識を常識として済ましてしまうことに大きな問題があるのではなかろうか。常識と考えるということは、「もうそのことについて考える必要が無い」ということにつながり、えてして逆に見逃しやすくなってしまうことにつながる。常識であるが故に、毎日頭に叩き込みなおさなければならないのではないだろうか?
- 企業の目的はお金を儲ける事である。
そのために部分最適ではなく全体最適を行うべきだというのが本書の大きな論旨となっている。
- 「スループット」と「在庫」と「作業経費」
これら全部を同時に向上させなければいけない。一つだけよくなってもしょうがない。これも常識。
- 「依存的事象」と「統計的変動」
物事には依存の順番がある。Aが終わらないとBが始まらないというやつだ。そして統計的変動とはある物事を成すのにかかる時間には変動量があるということだ。「依存的事象」からは一連の作業を終わらせるのにかかる時間は「ボトルネック」によってのみ左右されるという結論が出来上がる。「統計的変動」からはボトルネックに常に一定量の入力を供給するためにはその前段階の「非ボトルネック」がより多くの供給能力を持っていないといけないということがわかる。この二つから「全ての人がいつも働いている工場は非常に非効率的」という結論が引き出される。
- 継続的改善プロセス
- ステップ1:制約条件を見つける
- ステップ2:制約条件をどう活用するか決める
- ステップ3:他の全てをステップ2の決定に従わせる
- ステップ4:制約条件の能力を高める
- ステップ5:ステップ4で制約条件が解消したらステップ1に戻る。但し「惰性」(=いままでそうだったから)を原因とする制約条件を発生させてはいけない。(制約条件が解消するということは状況がいままでとは変わっているということなので)
- ポリシーの改善
- 何を変える
- 何に変える
- どうやって変える